armon の変更点


[[ARM]] [[stm32f103]]


http://psp.dip.jp/web/jpg/ARM/ft2232jtag.jpg

*armon/armboot [#fc508ead]

*■ 概要 [#q1a8f865]

-これは、[[STM8S-Discovery付属のSTM32F103C8T6 CPU>stm32f103]]用の
HIDクラス・ブートローダー 兼 簡易モニターです。

~
このブートローダーを使用するためには、
-まず最初に、[[OpenOCDが使用できるJTAGライター>hid_blaster]]が必要です。
-詳しくは、[[stm32f103]]の項目をお読みください。
-将来的には、このブートローダーを用いてstm32cpuを使用したJTAGライターを製作するのが主な目的になっています。(鶏が先か、それとも・・・)
--[[OpenOCD JTAGライターとして使えるようになりました。>stm8s_blaster]]

read more :[[stm8s_blaster]] [[arm_blaster]]


~
このブートローダーを使用することによって、以下のようなことが出来るようになります。
-Cortex-M3用のプログラム開発。
-内部メモリーやI/Oポートの確認、変更。

~
このブートローダーを使用することによって、以下のことがらを諦めなければなりません。
-STM8Sのプログラム開発。
-元々焼かれていたST-Linkファームウェアに復元すること。


http://www.akizukidenshi.com/img/goods/1/M-03457.jpg


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*ダウンロード。 [#od524eba]

|種別|ファイル|対応基板|
|STM32版|[[armon.zip:http://psp.dip.jp/web/upload/STM/armon.zip]]|STM8S-DiscoveryのSTM32側/CQ-STARM/STBEE/STBEE Mini|
|LPC-1343版|[[lpc-armon.zip:http://psp.dip.jp/web/upload/LPC/lpc-armon.zip]]|LPCXpresso/TRZ-1010N|
|LPC2388版|[[arm7mon.zip:http://psp.dip.jp/web/upload/NXP/arm7mon.zip]]|CQ-FRK-NXP|

~
いずれの版も、使用に関しては自己責任でお願いします。
-ファームウェアソース、HEXファイル、Host側ソース、EXEファイルを含みます。
-Linuxホストから使用する場合はHost側を再コンパイルして使用してください。


*アプリケーション・サンプルソース [#ze0682f1]
|種別|ファイル|対応基板|
|STM32版 仮想COMサンプル他|[[sample.zip:http://psp.dip.jp/web/upload/STM/sample.zip]]|STM8S-DiscoveryのSTM32側、他|
|LPC1343版 仮想COMサンプル他|[[lpc-sample.zip:http://psp.dip.jp/web/upload/LPC/lpc-sample.zip]]|LPCXpresso(LPC1343)、他|
|LPC2388版 仮想COMサンプル他|[[arm7sample.zip:http://psp.dip.jp/web/upload/NXP/arm7sample.zip]]|CQ-FRK-NXP-ARM|

2011-01-03: sample.zipを更新しました。仮想COMポートデバイスにて受信割り込みハンドラー関数がコンパイルされていない問題を修正しました。

2011-01-05: lpc-sample.zipを更新しました。仮想COMポートデバイスの登録に失敗するバグを修正しました。


~
いずれの版も、使用に関しては自己責任でお願いします。
-アプリケーションというのは簡単なUSBデバイス作成サンプルのことです。
-CodeSourcery G++ Liteを使用してビルドすることが出来ますが、実際に動作させるにはそれなりの付加回路(SD-CARDとか)が必要だったり、基板ごとの仕様に合わせて手直しが必要な場合があります。
-armbootブートローダーを用いないで単独使用したい場合は、開始番地を2000番地から0000番地へ変更する必要があります。
(Makefile内にROMADRSというmake変数が用意してあります。)

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*■ 現在のステータス [#e841ab9d]

-  ・コンパイラ "CodeSourcery G++ Lite" にて、ビルドは通ります。
-  ・通電すると、LEDが点灯します。
-  ・HIDクラスとしてPCから認識されます。
-  ・host/armon.exe を起動すると、メモリーダンプなどが実行できます。
-  ・host/armboot.exe を起動すると、HEXファイルをFlashに書き込むことが出来ます。

-  SWIM端子のGND <=> RESET# 間にBOOT JUMPERを挟んでください。 JUMPER CLOSE で、BOOTLOADERが起動します。
-  JUMPER OPEN  で、0x0800_2000番地からのファームウェアが起動します。

-  STM8S-Discoveryのほか、CQ-STARM 、STBee 、 STBee Miniでの動作確認を行いました。



http://psp.dip.jp/web/jpg/ARM/stbee.jpg

左から、
-[[STBee MINI:http://strawberry-linux.com/catalog/items?code=32105]]
-[[STBee:http://strawberry-linux.com/catalog/items?code=32103]]
-[[STM8S-Discovery:http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-03457/]]のST-Link側のみ
-DesignWave2008-05 付録 CQ-STARM

-クロックは全部72MHz Cortex-M3
-Flash+SRAM容量は左から、(128K+20K),(512K+64K),(64K+20K),(128K+20K)

*■ 使い方 [#mf681012]

-   (1)JTAGライターを使用して、firmware/main-0000.hex を焼きます。
-   (2)CN7の GND<=>SB1(RESET#)間を JUMPERでショートします。
-   (3)USBでPCと接続するとLEDが点灯します。
-   (4)host/armon.exe を起動して接続できれば成功です。メモリーダンプ('d')
     と、メモリー書き換え('ew')が出来ます。
-   (5)host/armboot.exe  firmware/main-2000.hex を実行すると、0800_2000番地に
          アプリケーションとしてのHIDmonを書き込めます。
-   (6)書き込んだHIDmonを実行するには、CN7のジャンパーをオープンにしてから
          USBケーブルを再接続してください。
-   (7)アプリケーション側(0800_2000番地で動作するバージョン)の動作中はLEDが
      1秒周期で点滅を行うことで動作の区別をつけるようにしました。

注意
-  STM8S-Discovery以外の基板では、MakefileのBASEBOARD定義を切り替えてビルドを行ってください。
-  STM8S-Discovery以外の基板では、0800_3000番地開始のHEXを作成したのち、そのHEXをDFUW.exeで書き込んでから、
0x0800_0000番地開始のブートローダーを書き込む(mkall.batとbb.bat)ことで''JTAGライターなしで''ファーム差し替えを行うことが可能です。
-- 但し、書き換えには細心の注意を払ってください。



*■ userコマンドについて [#yfeeb3ac]

   ARM> user
        ~~~~
-   というコマンドを実行すると、usercmd.c に記述されたユーザールーチン
  を起動することが出来ます。

-   現在は、簡単なprintf のテストが出来るようになっています。


*■ ToDo [#fac94c8b]

未実装項目

-  ・HID以外のUSB Classへの移植
-  ・%%I/Oポート名解決,I/Oダンプ%% --- 少し実装(STM32のみ)
-  ・簡易ロジアナ,オシロ
-  ・AVR/PICライター機能追加

-  ・バスエラーしたら死ぬ.
-  ・readで無駄にFLASH全領域をREADする.
-  ・RAMエリアに対する bootload&run 機能
-  ・簡易レジスタダンプ
-  ・


実装完了項目

-  ・高速化
-  ・runコマンドが変.
-  ・bootコマンド欲しい.
-  ・(Application modeで)printが欲しい.
-  ・armboot -r オプション.
-  ・USB disconnect
-  ・他の基板への移植(CQ-STARM,STBeeなど)
-  ・逆アセンブラがPIC18Fのまま.

*■ 補足 [#b8d0f280]

-(1) armboot.exeは '-r'オプション指定により、アプリケーションの自動起動が出来るようになりました。
--今までは BOOT JUMPERの変更を行ったあとで、USBケーブルの挿抜を行う必要がありました。

-(2) armon.exe の boot コマンドを用いることで、互いに相手側のファームウェアを再起動することが出来るようになりました。

--例: BOOTLOADERからAPPLICATION側に切り替える。
 ARM> boot 8002000  (2000でもOK) 
--例: APPLICATION側からBOOTLOADERに切り替える。
 ARM> boot 8000000  (0 でもOK)


-(3)互いに、相手側のファームウェアを更新することが可能です。
-- b.bat  ・・・ BOOTLOADERからAPPLICATION側のファームを書き換えるバッチファイル。
-- bb.bat ・・・ APPLICATION側からBOOTLOADERのファームを書き換えるバッチファイル。

-- BOOTLOADER側の書き換えに失敗した(ファームウェアをバグらせてしまった)場合は、外部のJTAGライターが再度必要になります。

-(4)Linux版もすこしづつ動き始めました。
-- host/ディレクトリにて、ビルドしてみてください。
-- libusb-devが必要です。
 $ sudo apt-get install libusb-dev
-- 実行は root権限で行なうか、該当デバイスをユーザー権限で使えるようにLinux側の(/etc/)設定を適宜行います。



*■ FAQ [#m9dec0f6]

~
(750円)どうしてこんなに安いのですか?
-[[秋月電子さんのお答え:http://akizukidenshi.com/catalog/faq/goodsfaq.aspx?goods=M-03457]] 

~
どうして、一度ファームを書き換えてしまうと、元に戻せなくなるのですか?
-それは、元のST-Linkファームが読み出し禁止モードで書き込まれているからです。
-全く同じ機能をもつファームを(USBプロトコルアナライザーなどで解析して)自分で開発して、書き込めば、なんとなく元にもどるでしょう。

~
どうして、元に戻せなくなるのに、ファームを書き換えるのですか?
-こんなに安いので、''2個以上''買って使えばいいのです。
-1個はオリジナルファームのまま使います。
-残りは全部改造してお好きなように。

-ほら、STM8Sも2個以上手に入るので、おトクでしょ?

--(って、通販の布団圧縮袋じゃないんだから・・・)

~
どうして、こんなちっぽけな基板をわざわざ改造して使うんですか?
-ARMチップ単体を買って基板起こすの''面倒''じゃないですか。
-すでにLDOレギュレータとかUSB-Bコネとか水晶まで実装済みで、JTAGピンもBOOT JUMPERも立っているのって、便利じゃないですか。




*■ ディレクトリ構成 [#c3acbf2e]

 host/	    . . . . . ホストPC側のツールソース(PICmon)
 firmware/	. . . . . ファームウェア部分のソース
 inc/		. . . . . ファームウェア部分のinclude関係
 HW/STM32_EVAL/  . . . ST評価ボードのポート定義
 HW/Libraries/   . . . ハードウェアライブラリ

 HW/Libraries/STM32F10x_StdPeriph_Driver/inc/
 HW/Libraries/STM32F10x_StdPeriph_Driver/src/
 HW/Libraries/STM32_USB-FS-Device_Driver/inc/
 HW/Libraries/STM32_USB-FS-Device_Driver/src/
 HW/Libraries/CMSIS/Core/
 HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/
 HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/startup/
 HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/startup/arm/
 HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/startup/gcc/
 HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/startup/iar/
 HW/Libraries/CMSIS/Core/Documentation/

*ARMビルド環境の構築方法 [#g5831bcf]
-[[WinARMビルド環境の構築方法>WinARM]]
-[[ARMクロスコンパイラ構築(Linux)>2010-04#b817f226]]
-[[CodeSourcery_G++_Lite:http://www.lineo.co.jp/modules/codesourcery/editions.html]] ←今のところこれが一番お勧めです。

2011-12追記
--↑ CodeSourcery はmentor graphicsに買収されてしまいましたので、G++_Liteの入手性が悪くなっています。
--代替として、[[leaflabs:http://leaflabs.com/]]から、maple-ide-0.0.12-windowsxp32.zipを入手して使用することをお勧めします。
--さいわいなことに、GCCのVersionも4.4.1なので''-Os''オプション指定によるバグも回避できます。
--arm-none-eabi-gcc.exeの実行パスは、「maple-ide-0.0.12をインストールしたパス」の hardware/tools/arm/bin/ に通します。
--
--もうひとつの選択肢としては、[[netx-arm-elf-gcc:http://sourceforge.jp/projects/sfnet_netx-arm-elf-gc/]]を使用する方法もあります。


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-WinARMはlibgccのfloat関数が抜けているので、一部差し替えの必要があります。
--また、libc.aの_sbrk_rや_open_r,_read_rなども抜けています。(組み込み用途でファイルオープンは普通しませんが)
-CodeSourcery_G++_Liteはコマンドライン版ですが無償で使用できます。また、gccのバージョンが新しい(4.4.1)ためか、生成コードサイズが小さくなります。

-CodeSourcery_G++_Liteには makeやls,catといったunix標準コマンドがあまり含まれていません(cs_make.exeは付いています)ので、WinAVRを別途インストールされている方は、そちら(C:\WinAVR\utils\bin\)にもPATHを通しておいたほうが良いでしょう。